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人間、音楽、機械:コンラッド・ショークロスによるADAプロジェクト

2016年3月22日
人間、音楽、機械:コンラッド・ショークロスによるADAプロジェクト
今回で2回目となる「ラブ・アート・アット・ザ・ペニンシュラ」。英国有数のアーティスト主導型組織ロイヤル・アカデミー・オブ・アート(RA)と提携したイベントが今年も開催されます。英国のアーティストでロイヤル・アカデミー正会員のコンラッド・ショークロス 氏による画期的な作品を紹介する「ADAプロジェクト」では、氏と有名な作曲家たちとのコラボレーションによる彫刻、ロボット、音楽を組み合わせた劇的なビジュアルパフォーマンスが披露されます。彫刻、ロボット、音楽の概念をくつがえすADAプロジェクトについて、RAのアーティスティックディレクター、ティム・マーロウ(Tim Marlow)氏は次のように述べています。「プロジェクトの中心的な趣旨は変身と変容です… 自動組み立てラインで最も一般的に使用されている産業用ロボットを再プログラミングして、各作曲家がロボットの動きに合わせて作り上げた4つの振付を演じます。」

今回のプロジェクトは、ショークロス氏にとってアジアにおける初の作品公開の場となり、ザ・ペニンシュラ香港のザ・ロビーでのライブパフォーマンスでは、3月22日のオープニング、3月23日の15時と17時のアフタヌーンティー、3月24日のラブアート・ガラで、英国人作曲家ミラ・カリックス(Mira Calix)氏が「if then while for」を演奏するなか、香港のソプラノ歌手ジョイス・ウォン(Joyce Wong)氏がロボットにあわせて悲歌を歌います。作品は、これ以外では、「サロン・モード」で公開され、作曲家、ベアトリス・ディロン(Beatrice Dillon)氏とルパート・クレボー(Rupert Clervaux)氏、タマラ・バーネット・ヘリン(Tamara Barnett-Herin)氏とミロ(Mylo)氏、ホリー・ハーンドン(Holly Herndon)氏、カリックス(Calix)氏によって作曲された4つの曲のひとつを観客が自由に"演奏"することができます。

思考を揺るがすアートから刺激的な食など、ザ・ペニンシュラ香港では「ラブ・アート」をあらゆるかたちでご体験いただけます。
ADAプロジェクトは、ロボットのような革新的なインスタレーションで、フォーム、音楽、数学と歴史の要素に専念し、ロイヤル・アカデミー正会員のコンラッド・ショークロス(Conrad Shawcross)氏が手がけたアートです。ショークロス氏はその作成にあたり、バイロン卿の娘で、19世紀のイギリスの数学者であるエイダ・ラブレス(Ada Lovelace)氏の革命的な影響力を参考にしています。ラブレスは「コンピュータの父」として広く知られるチャールズ・バベッジ(Charles Babbage)氏と深いつながりがある人物でもあります。バベッジ氏が考案した計算機はいつの日か音楽を作曲するようになるだろうとラブレス氏は予言していました。氏は世界初のコンピュータープログラムと考えられているアルゴリズムを150年早く作成しました。

ADAプロジェクトは、組み立てラインの産業ロボットを改造し、音楽を作成する重要な機器として使用して、音楽の制作を委嘱しています。これまでのところ、このプロジェクトでは4名の女性の現代作曲家が4つの曲を作曲しました。どの作曲家も短期間ショークロス氏のスタジオに滞在し、そこで彼と協業し、バベッジ氏とラブレス氏の発明について話し合いました。また、ショークロス氏がロボットのために考案したユニークな振り付けにも直接対応しました。 

「スプライン」として知られているプログラムされた自動演奏は、「階差機関」として知られている、バベッジ氏が発明した計算機の細かい機械製図に埋め込まれたキーの比率に応じて、ショークロス氏が作成しました。バベッジ氏は一生をかけてその機械を作ろうと試みましたが、生きている間に実現することはありませんでした。その後、バベッジ氏の志を受け継いだロンドンの科学博物館が完成させています。  

ADAプロジェクトは3月22日から4月5日まで、「ラブ・アート・アット・ザ・ペニンシュラ」の一貫としてザ・ロビーに展示されます。ロボットは「サロンモード」で終日4つの曲を自動演奏します。また、英国人作曲家ミラ・カリックス(Mira Calix)氏のオーディエンスを魅了する4回のライブパフォーマンスでは、ロボットが自分と恋に落ちるようにソプラノ歌手が仕向け、機械がそれに物憂げな音色で応え、ソプラノ歌手が思わせぶりな歌で返すというやりとりが繰り広げられます。

ザ・ロビーにインスタレーションが展示されている間、対応するスプラインのデジタルプリントの限定版がホテル1階の展示スペースに展示されます。これによりADAプロジェクトの認知が高まり、反響が高まることでしょう。


©コンラッド・ショークロス氏による2016年ADAプロジェクト
ショークロス氏およびロンドンのVictoria Miro(ビクトリア・ミロ)の厚意により。
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